北アルプス 槍ヶ岳 穂高連峰

期間
2019年7月28日(日) ~ 8月3日(土)
山域
北アルプス槍ヶ岳、穂高連峰
目的
槍ヶ岳と穂高を縦走する

メンバー
CL 4年 山上耀一郎(装備、渉外)
SL 4年 須貝綾菜(食料、医療)

行動記録
7月28日(日) 晴れ
12:58上高地 ~ 13:32明神 ~ 14:15徳沢 ~ 15:18横尾

予定より1時間遅れで上高地に到着。 2月の春合宿で訪れた際には雪がシンシンと降り、静かな上高地だったが今日は人の多さでザワザワしていた。 穂高連峰を横目に見ながら進む。 バスの混雑で1時間ロスしてしまったので巻き返すためにスピードをあげる。 川の流れを聞きながら歩くのはとても癒される。 明神を少し過ぎたあたりで中央大学のOBの方と出会う。 14:15徳沢。 コースタイムの半分で来ることができた。 かなり飛ばしてきてしまったためほどよい疲れだ。 これからの行程のことも考え、ババ平までいかず横尾でテントを張ることにする。 15:18横尾。 涸沢に続く橋に見惚れ、黄昏る。 明日に向け、4年の大好物である具がいっぱいのキムチ鍋をほおばり明日に備える。

7月29日(月) 晴れのち雨
3:30起床 ~ 4:45出発 ~ 5:40一ノ俣 ~ 6:53ババ平 ~ 11:03槍ヶ岳山荘 ~ 11:30槍ヶ岳 ~ 12:05槍ヶ岳山荘 ~ 13:31中岳 ~ 15:08南岳キャンプ場

涸沢に続く橋を横目に見て、出発する。 6:53ババ平。 林道も終わり、槍ヶ岳へつながる道が見える。 天狗原分岐の手前でいきなり大雨が降ってくる。 すぐ目の前に見えていた槍ヶ岳も霧と雲で見えなくなってしまった。 しかし、40分後には雨も止んだ。 槍ヶ岳山荘まで残り1km。 すぐ目の前にあるはずの槍ヶ岳山荘になかなかつかない。 他の登山者の方と励ましあいながら槍ヶ岳山荘に到着する。 目の前にとんがった槍ヶ岳に圧巻だ。 11:30槍ヶ岳。 真っ白で何も見えない。 キャンプ場に向けて出発する。 その後もスッキリとした天気にはならず雲が空を占めている。 15:08南岳キャンプ場。 天気曇り。 明日のキレットに向け、早めに就寝する。

7月30日(火) 晴れ風強し
4:00起床 ~ 9:00出発 ~ 11:20A沢のコル ~ 13:28北穂高岳 ~ 17:00穂高岳小屋

起床すると風が強く吹いていて視界も20mほどだ。 準備をしつつ風がおさまるのを待つ。 だが、いっこうにおさまる気配はない。 9:00視界はかなり良くなったのでたまにふく突風
に気を付けながら大キレットを進むことにする。 進み始めると風も弱くなり登山日和の天気になる。 大キレットを超えてから北穂高岳小屋までの道のりも気を抜けない。 こちらの道のりのほうが危険なのではと感じた。 13:28北穂高岳。 こんな崖の上に小屋があるのかと驚く。 テラスでビールを飲んでいる人に憧れを抱く。 ここから先も安心できる道ではない。 気を抜かないようにして穂高岳山荘を目指す。 今日一番の怖い道だ。 大キレットよりも遥かに気を付けなければいけない道だ。 山荘がなかなか見えなくて焦る気持ちもあったが、雲がきれると目の前の小屋が現れた。 それと同時に明日向かう、奥穂高岳が目の前にそびえたっている。 17:00穂高岳小屋。 明日に備えて休む。 天気晴れ。

7月31日(水) 晴れ
4:30起床 ~ 5:50出発 ~ 6:20奥穂高岳 ~ 7:21最低コル ~ 8:09前穂高岳 ~ 10:40奥穂高岳 ~ 11:32BC

久しぶりのアタック装備だ。 気持ちも心も軽い。 あっという間に奥穂高岳だ。 山頂はとても賑わっている。 山頂を横目に前穂高岳に向かって足を進める。 奥穂高岳からは下りが続く。 テカテカの天気で涸沢にあるテントが光っている。 ここにきても涸沢への憧れは消えない。 むしろ募る一方だ。 岳沢への分岐のところへ到着する。 ここから山頂までは1時間の登りだ。 気合いを入れなおして登る。 落石に注意する必要がある。 8:09前穂高岳。 雲の切れ間から槍ヶ岳が望める。 いつ見ても槍ヶ岳はかっこいい。 山頂で少しゆっくりしてBCに戻ることにする。 今日は今回の山行で一番眩しくて暑い。 今まで来た道とこれから行く道の稜線がきれいに見える。 さすが北アルプスだ。 登り続けて10:40奥穂高岳山頂。 明日行く馬の背を少し観察して下ることとする。 11:32BC。 早めに行動を終えて、今回のSPである唯一のそうめんを食べて休養する。 明日の行程だが馬の背や体調を考え休養するとする。 明後日、体調万全にして西穂高岳を目指すことにする。

8月1日(木) 晴れ
停滞日

気持ちのいい朝だ。 朝日を見つつ奥穂高岳へ登る道が険しいことを実感する。 昼頃には荷揚げのヘリがやってきた。 こんなに近くで見ることは初めてなので興奮する。 テント場で黄昏ながら1日を過ごす。 明日に向けての意気込みは満タンだ。

8月2日(金) 晴れのち雷雨
3:00起床 ~ 4:15出発 ~ 5:20奥穂高岳 ~ 6:38ジャンダルム ~ 9:14天狗のコル ~ 13:31西穂高岳 ~ 14:40西穂高独標 ~ 15:28西穂高岳小屋

奥穂高岳までは昨日と同じ道を進む。 奥穂高岳を過ぎるとすぐに馬の背が現れる。 クライミングをしているときくらいの岩場だ。 ザックをひっかけないように慎重にクライムダウンを繰り返して進む。 降り終わって振り返ってみると、信じられないほどのところを通ってきてしまったなと心臓のバクバクが止まらなかった。 その後もコルまでは下りが続く。 少しでも気を抜くと落石をしてしまうので気を付ける。 コルまできても集中する道が続く。 登りは鎖やはしごに気を付けながら進む。 6:38ジャンダルム。 奥穂高岳がよく見える。 ジャンダルムまでの道のりは過去最高に集中した道のりだった。 気持ちを落ち着けて、西穂高岳まで目指す。 天狗のコルまではあまりペンキ跡や矢印がなくルートファインディングを慎重に行いながら進む。 9:14天狗のコル。 天狗沢を覗いてみたが、いい道とは言えない。 避難小屋も取り壊されており、小屋跡だけが残っていた。 間ノ岳までもアップダウンが続く。 心が折れてしまいそうになったが2人で励ましあって、大好きな醤油のおせんべいを食べて力をつける。 13:31西穂高岳。 もうすぐこの縦走も終わりを迎えようとしていることを実感する。
ピラミッドピークを越えて、独標に向かう途中オコジョが岩から顔を出したり隠れたれと遊んでいる。 とても可愛くて最高に癒された。 頑張ってここまで来たかいが感じられた。 15:28西穂高岳山荘。 テントがいっぱいだ。 今日はとてもお腹いっぱいの日だ。 そんなことも裏腹に夕方から雷雨だ。 すぐ近くで雷の音が聞こえ怖い思いをする。 テントにいても安心できないので小屋で少し待機することにする。 落雷の恐れがあるため小屋の電気は消え、ランタンで灯りを灯していた。 20:00頃雷雨もおさまり、安心してテントに戻り就寝する。

8月3日(土) 晴れのち曇り
8:30起床 ~ 11:40出発 ~ 13:37新穂高岳ロープウェイ

今日はゆっくりの起床とする。 昨日の雨が?のように晴れている。 山小屋にも多くの登山者で賑わっていた。 ロープウェイまでは下りの道だが、最後の穂高連峰を楽しむためにゆっくり自然を味わいながら進む。 地面に足裏全部ついて歩けるのは久しぶりだ。 緑の山が恋しかったので今日は心が弾む。 岩場の道は堪能したので、緑が深い山に今年は行きたいなと考えながら進んでいるとあっという間に新穂高ロープウェイに到着する。 久しぶりのアイスクリームを食べ次の縦走に備えることにする。

報告担当:須貝

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