夏山合宿(北アルプス 剱岳)

期間
2019年8月3日(土) ~ 8月11日(日)
山域
北アルプス 立山 剱岳
目的
剱岳のピークを踏む、長期間の入山経験、体力強化、生活技術の向上、雪訓

メンバー
2年 藤田渓(CL)
1年 吉田真理子(SL)

行動概要:
8月3日(土)晴
22:00部室発 ~ 23:05新宿都庁前にてバス乗車

23:05新宿都庁前にて室堂行きの夜行バスに乗車。 車中泊。

8月4日(日)晴れ(夕方にスコール)
6:58室堂バスターミナル着 ~ 8:00室堂バスターミナル発 ~ 12:00別山乗越 ~ 14:00剣沢キャンプ場着(BC) ~ 20:00就寝

6:58室堂バスターミナルに到着。 各自持参した朝ごはんを食べ、立山玉殿の湧き水より補給。 お手洗いも済ませて、8:00室堂を出発。 石畳の道を雷鳥沢キャンプ場まで進んだ。 いつもより重い荷物で、下りの階段では勢いを制御するのに苦労した。 雷鳥沢キャンプ場からは,慎重にガレ場を進み、12:00別山乗越を通過。 剱御前小舎で休憩した。 大きなガッシャーを背負ったパーティが通過し、合宿の季節であることを痛感した。 大方男性ばかりのパーティであったが、時々女性を見かけた。 再び気を引き締めて歩を進めた。 14:00にBCの剣沢キャンプ場に到着。 開けており、快晴であった。 雪に食料を埋めると聞いていたが,そんな雪は見当たらなかった。 剱岳を目の前に独り占めできるところにテントを張った。 差し入れのキウイが潰れてしまったので20個すべて美味しく頂いた。 ありがとうございました。

8月5日(月)晴れ(夕方にスコール)
4:30起床 ~ 6:00BC発9:00平蔵谷着 ~ 10:20平蔵谷発 ~ 14:10BC ~ 19:15就寝

前日に経験したことのない重さのザックを背負ったことを考慮し、雪訓の日とした。 4:30に起床。 6:00にBCを出発し、剣沢を下り熊ノ岩を見つけ,9:00平蔵谷到着。 剣沢を下るにもアイゼンを使ったが、ダイヤモンド歩行をした。 ザックを下ろしての滑落停止をした。 実際にスノーバーロープを出して,スタカットがどんなものか雰囲気だけ掴んだ。 10:20に平蔵谷を出発した。 帰りはなるべく雪渓の上を歩くようにした。 雪は全然固くなく,容易に歯が刺さった。 しかし,息の上がり方がいつもと違った。 14:10にBC到着。

8月6日(火)晴れのち曇り
2:00起床 ~ 3:30BC発 ~ 4:00剱澤小屋 ~ 4:20剱山荘着 ~ 4:40剱山荘発 ~ 5:50前剱着 ~ 6:00前剱発 ~ 8:20剱岳着 ~ 8:40剱岳発 ~ 12:20一服剱 ~ 13:10BC ~ 19:30就寝

非常に混み合うということを聞いていたので,2:00起床。 剱に登るということで高揚していた。 3:30に支度完了しハーネスをはいてBCを出発。 まだ日の出前で狭い範囲しか照らしてくれないヘッドランプの明かりのみが頼りだった。 剣澤小屋に着いてヘルメットを忘れたことに気づいた。
混雑に巻き込まれないように早く出発したのに,思わぬロスが生じた。 急いでBC に取りに行き,気を改めて出発。 再び剱澤小屋を到着したのが4:00であった。 剱澤小屋から剱山荘に向かうのに道があるであろう方向を見るも,闇のみ。 他の登山者もそこで躊躇していた。 十分に地形図とコンパスで確認をして進んだ。 雪渓を渡る箇所になると空が白み始めた。 足元や周囲が見えるからありがたい。 朝の空を描く絵画は不思議な色使いをすると思っていたが,この空を見て合点がいった。 4:20剱山荘に到着。 ヘルメットを忘れたショックから大分回復した。 写真撮影を3件程依頼され,休憩が長引いてしまった。 4:40に剱山荘を出発した。 ここから登りが始まった。 緑が少なくなり,岩肌が目立つようになった。 息も気分も上がった。 5:50前剱に到着。 10分の休憩後6:00に出発。 鎖を掴むことを想定してインナー手袋をしていたが,岩ばかりを掴んでいて,他の方から素手で登るべきとのご指摘をいただき,外した。 カニのたてばいでは,なるべく人工物を使わないようにしていたら,足場が見当たらず,危うく渋滞を発生させてしまうところだった。 後方には社会人男性ばかりのパーティがいたのだ。 カニのたてばいを抜けると,道を譲った。 そのうちに目線の先には尾根しか見当たらず,山頂が近いことを感じさせた。 最後はガレ場であった。 石の上に石が敷き詰まっているようで,初めて見る地面だった。 落石させないように慎重に登った。 8:20に剣岳の山頂を踏んだ。 快晴の空は高く,辺りを見下ろせて,非常に気持ちが良かった。 今までの景色の比ではなかった。 ここまで渋滞はなかったが,祠の前で多くの人が待っており,順番を待つ必要があった。 エネルギーと水分を補給して,8:40剱山頂を後にした。 登りルートと下りのルートの判別が難しかったので,他のパーティの後をついて行った。 興奮の余韻に浸っているとカニの横ばいが現れた。 切り立っており,どこの鎖場よりも足がすくんだ。 ここではセルフビレイ用のスリングを鎖と繋いだ。 その後,しっかり固定された垂直のはしごを慎重におりた。 前剱を巻いて,12:20に一服剱を通過。 剱山荘に到着したときには非常に安堵した。 剱岳から剱山荘までの道のりは長かった。 剱澤小屋で思わず,10分の休憩を取った。 13:10にBC到着。 19:30就寝

8月7日(水)晴れのち曇り
休息日 8:00起床 ~ 20:30就寝

一度3:30に起床したが,二人とも体がだるかったので,前日に決めていた通り,休息日とすることにした。
8:00に再び起床した。 野営管理所にガスと食料調達のヘリが2回来た。 間近でヘリを見たのは初めてで、面白かった。 岩陰に隠れていたせいか,風をあまり感じず,ヘリをよく見ようと身を乗り出すと,強風が当たった。 差し入れのメロンを冷やしていただきました。 甘くてとても美味しかったです。 ありがとうございました。 20:30就寝。

8月8日(木) 晴れのち曇り
3:50起床 ~ 5:20BC発 ~ 8:00真砂沢ロッヂ着 ~ 8:15真砂沢ロッヂ発 ~ 12:00BC

3:50起床。 朝ご飯を急いで食べ,5:20にBCを出発。 剱沢を下った。 ほんの3日前よりも雪が溶けていることが分かった。 雪訓の日に一度通った道であるから,少し緊張は和らいでいた。 平蔵谷まで来るとまた高揚した。 雪訓ではいかなかった先に進めるから。 しばらく,変りばえのしない雪渓を歩いていた。 机上講習のときに雪渓の中央を歩かないと教わり,実行しようと思った。 しかし,雪が残っているところの中央が雪渓の中央と限らない気がしてきて,どこを歩いたらいいのか不安になった。 また,左右から水が流れている音がして,自分が歩いている下からは音は聞こえないけれど,やはり雪渓を歩いていること実感した。 雪が薄い中央であろう所を避けて,端に行くと地面と雪の大きな隙間が見えて,恐ろしくなった。 絶えず,藤田にどこを歩くべきか訊いていた。 合宿前に上市警察署の方からナムの滝からはトラロープ沿いに左岸を歩くように言われていた。 ナムの滝が見当たらず,周りを見渡すとトラロープを発見できた。 そこからアイゼンを脱いで土の上を歩いた。 そこから歩くと間もなく真砂沢ロッヂの沢山のテントが見えた。 8:00真砂沢ロッヂに到着。 東京農業大学の三角型の古いテントや立命館のテントがあった。 風の噂で東大と京大16泊するということを聞いたが,テントは見当たらなかった。 閉塞感のあるテント場だと感じたが,登攀には最適の場所という。 8:15に真砂沢ロッヂを発ち,BCへ向かった。 雪渓を歩くのは並みの体力では不足だ。 帰りの雪渓から地面に上がるときには,行きにどこで雪渓に下りたかを覚えていることが大切だと思った。 下からだと,地面と雪に隙間があるかどうかわからない。 12:00BC到着。 20:00就寝。

8月9日(金) 晴れのち曇り
3:30起床 ~ 6:00BC発 ~ 7:20別山南峰 ~ 7:30別山北峰 ~ 7:40別山南峰 ~ 8:40真砂岳着 ~ 8:55真砂岳発 ~ 9:45富士ノ折立着 ~ 9:55富士ノ折立発 ~ 10:20大汝山着 ~ 10:35大汝山発 ~ 11:00雄山着 ~ 11:15雄山発 ~ 12:15一ノ越山荘着 ~ 12:35一ノ越山発 ~ 13:20浄土山着 ~ 13:40浄土山発 ~ 14:35浄土山登山口 ~ 15:20室堂ターミナル着 ~ 15:40室堂ターミナル発 ~ 16:35雷鳥沢キャンプ場 ~ 20:30就寝

3:30起床。 パッキングとテント撤収があるため気は急いた。 それでも6:00BCを出発し,別山に向かった。 急登をくねくねと進んだ。 やっとの思いで尾根に着くと視界が開けた。 学校行事なのか中学生,高校生のパーティがこの先目立つようになる。 青空と山しかなかった。 ここの景色が合宿中で最も印象に残っている。 本当に気持ち良かった。 7:20に別山南峰に到着し,ザックをデポして7:30に別山北峰到達して,記念撮影してまた南峰に戻ったのが7:40。 尾根の西面を歩いて8:40真砂岳に到着。 8:55に出発。 ここからは尾根を歩き,東に内蔵助カールを見,西には雷鳥沢に続く大走り谷を見て進んだ。 9:45富士ノ折立に到着。 ここで疲れが出た。 雪渓と雪庇があり,そこから黒部湖が見えた。 10分休憩して出発。 10:20大汝山に到着。 目の前に岩があり,思わずそれを登って山頂へ。 人酔いするかと思うくらい沢山の人がいた。 写真を撮って10:35に出発。 11:00に雄山に到着。 ここでは人酔いした。 神社にお参りする人がいるのか,尋常でない賑わいだった。 11:15雄山を後にした。 ここから一ノ越までは急なガレ場をひたすら下りた。 ひたすら下りた。 気を抜けば滑りそうで石を落としそうで細心の注意を払って歩を進めた。 12:15一ノ越山荘に到着。 やっと気が抜けた。 日差しが強く体力が奪われていた。 お手洗い休憩をして12:35に出発。 ここから尾根伝いに登って浄土山へ。 疲れた体には結構な運動であった。 一ノ越からは直接室堂に下りるようで,とても静かだった。 地形図には載っていない富山大学立山研究所を通過した。 浄土山についたと思い,山頂の看板を探すも見当たらず。 2,3人の登山者に訊いたり,なさそうですよと言ったりした。 13:20頃浄土山に到着。 日露戦争の戦死者のための碑を見たり,休憩したりした。 ここで運命的な出会いがあった。 便宜上Aさんとしておく。 Aさんは高山植物の写真を撮るために山に入っているという。 ご挨拶で行き先を訊くと雷鳥沢キャンプ場だという。 Aさんは私たちより早く出発し,私たちは13:40浄土山を出発した。 大きな岩がごろごろした斜面を足を踏み外さないように下りた。 途中の休憩スペースにいたAさんを追い越し,14:35浄土山登山口を通過。 立山室堂山荘で休憩しているとAさんが見えて会釈した。 15:20室堂ターミナルに到着し,お手洗いによって15:40に雷鳥沢に向かった。 石畳みの整備された道を上下に歩いて,16:35やっとの思いで雷鳥沢キャンプ場に着いた。 行きよりもテントの数が増えていた。 夕ご飯の支度をしているとなんとAさんがやってきた!Aさんのテントから一直線に私たちのテントが見えた。 一緒に食事をして,山のお話を聞いた。 明日Aさんも私たちよりも遅いものの奥大日に行くそう。 日没後空に雲がかかり,頻繁に光った。 またスコールが来るかと思ったが,何事もなかった。 話が弾んでしまい,20:30就寝。

8月10日(土) 晴れのち曇り
4:00起床 ~ 5:50雷鳥沢キャンプ場発 ~ 6:20新室堂乗越 ~ 7:50奥大日岳着 ~ 8:10奥大日岳発 ~ 10:10雷鳥沢キャンプ場着 ~ 11:30雷鳥沢キャンプ場発 ~ 12:40室堂ターミナル

4:00起床。 体が重いのと前日と比べると楽勝との思いから準備に時間がかかった。 5:50雷鳥沢キャンプ場を出発し,安全に金属製の橋がかかった称名川を渡り,6:20新室堂乗越を通過。 尾根の南側をひたすら歩いた。 大日岳から来たと思われる登山者と頻繁にすれ違った。 岩場というより樹林帯を歩いているのに近かった。 途中北面を歩くことがあった。 登山道にはなかったが,山上さんが仰った通り,雪があった。 7:50奥大日岳に到着。 今までとは違う角度で早月尾根が強調された剣岳が見えた。 ここでオコジョが出てきた。 山頂で休んでいた人たちを和ませてくれた。
8:10奥大日岳の山頂をあとにし,雷鳥沢へと向かった。 Aさんとすれ違った。 最後の記念にと記念撮影をした。 家族連れ(それも就学前!)や高校生のパーティが続々と山頂を目指しており,思うように進めなかった。 10:10雷鳥沢キャンプ場に戻ってきた。 パッキングとテント撤収だけすればよかったが,日差しが強まったことと疲労で動作が鈍かった。 11:30に全ての支度を終え,雷鳥沢キャンプ場を出発。 三度目の石畳の道であったが,この日が一番つらかった。 途中でライチョウを発見した。 気力で12:40に室堂ターミナルに到着して下山となった。

剱御前小舎と別山をつなぐ尾根からの剱岳
剱御前小舎と別山をつなぐ尾根からの剱岳